★★火垂るの墓★★ ドラマ動画

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1945年9月21日、省線三ノ宮駅構内で一人の少年が「節子」と呟いた後、そのまま衰弱死した。彼の所持品は錆びたドロップ缶。その中には小さな骨片が入っていた。缶を拾い上げた駅員は、それを無造作に草むらへと放り投げる。地面に落ちた缶からこぼれ落ちた骨片の周りを無数の蛍が照らし、やがてその中の二つの光が上空へと舞い上がっていった。
太平洋戦争末期、兵庫県御影町[1](現在の神戸市東灘区)に住んでいた4歳の節子とその兄である14歳の清太は6月5日の空襲で家を失い、重傷を負った母は目を覚ます事無く翌日息を引き取った。母の死を看取った清太は、まだ幼い節子にその残酷な事実を知らせるには忍びなく思い「入院したから今度お見舞いに行こう」と嘘をつく。そして二人は生まれ育った町を離れ、父の従兄弟の未亡人である西宮市の親戚の家に身を寄せることになる。
しかし、小母はやがて血の繋がりのない節子と清太を邪険に扱うようになる。兄妹は家を出ることを決心し、池のほとりにある防空壕[2]を二人だけの住みかとして暮らし始めた。だが間もなく配給は途切れがちになり、情報網や近所付き合いもないために思うように食料が得られず、生活は切迫していくばかりだった。そしてある日、節子が体調の悪化を訴え始める。清太は節子を連れ病院へ行くが、診察した医師は栄養失調からくる衰弱だと告げた。清太は日に日に弱っていく節子を助けるために奔走するが、その中で既に日本が降伏し戦争が終わっていた事を知る。父が所属する連合艦隊も壊滅したと聞かされ愕然とした清太は絶望感に打ちひしがれるが、かけがえのない妹である節子のために生きる事を決意する。
両親が残した貯金を銀行から受け取った清太は、市場で節子の好物を買い壕へと戻る。見る影も無い程に痩せ衰え、自力で起き上がる事さえ出来なくなっていた節子は、清太が差し出したスイカを口にし「おいしい」と一言呟いて眠りにつくのだった…。
『火垂るの墓』(ほたるのはか)とは野坂昭如の小説。1945年の兵庫県神戸市近郊を舞台とし、親を亡くした幼い兄妹が終戦前後の混乱の中を必死で生き抜こうとするが、その思いも叶わず悲劇的な死を迎えていく姿を描いた。
野坂独特の饒舌かつ粘っこくて緻密な文体に加え、戦時下での妹との死別という実体験や情念も盛り込まれ、独特の世界観と感慨を読者に与えてくれる。文藝春秋社『オール讀物』昭和42年10月号に掲載され、「アメリカひじき」と共に、第58回直木賞(昭和42年下半期)を受賞する。1968年に『アメリカひじき・火垂るの墓』として文藝春秋社より単行本化。現在も新潮社より文庫本が出ている。 他「滝田ゆう」により漫画化されており、宙出版「怨歌劇場」に収録されている。
終戦60年スペシャルドラマ『火垂るの墓-ほたるのはか-』として2005年11月1日21:00 - 23:54に日本テレビ系列で放送された。『ドラマ・コンプレックス』第一弾番組でもある。撮影は当時の風景を可能な限り再現するために、神戸周辺のみならず日本各地をロケして行われた。視聴率は21.2%を記録した。2008年4月6日、6月20日にはWOWOWにて再放送されている。
アニメ版とは視点が異なり(小母の長女からの視点として、語り部的役割も同長女が担う)、清太と節子よりもむしろ親戚の小母を中心に描かれている。それ以外にも、なつ・善衛といった小母の家族を温情的(清太・節子に対し冷酷な小母の態度・行動を非難させる場面を盛り込む等)な人物とし、その上で、後々の小母に対する理解を語らせるなど、小母を一方的に悪役として描いたアニメ版に対する反省でも込めたかのような作りになっている。戦争の悲惨さを素直に受け取った肯定的な反響も大きかった反面、供養もしない上での河川への散骨、また過去の辛い話をまるで良い思い出話であるかのように微笑みながら話す現在の描写などは賛否両論である。さらに、直接的に「 - のせい」というような台詞は盛り込まれていない原作およびアニメ版に対し、ドラマ版では戦時日本の軍国主義に対する直接的な批判や思想が、小母の台詞にいくつも含まれていた。その点では、当時の日本の国策に対して責任を転嫁したとも取れる内容であったかもしれない。中でも小母の「死んだら負けよ」という台詞に対しては、「死にたくて死んだ訳でもない人々に対して気の毒だ」もしくは「清太と節子は死んでも良かったのか?」などの意見が、放映直後公式サイトBBSへ多数寄せられたのも事実である。
原作およびアニメ版とは大きく異なる設定としては以下のような点があげられる。
小母さん一家は東京から西宮に疎開してきたという設定になっている。
小母さんは父の従兄弟の配偶者ではなく母の従姉妹であり、遠いながらも清太たちと血縁関係がある。
節子のドロップは小母さんがプレゼントしたものとなっており[14]、またドロップ缶も清太の死後小母さん親子が引き取っている。
清太の通う学校が、野坂の母校でありアニメ版のモデルとされる神戸市立中[15]ではなく、その当時全国屈指の進学校であった県立神戸一中に設定されており、エリート軍国少年としての性格が強調されている。
小母さんの子供は2人から4人に増え、末の弟は病弱である。また家族のそれぞれに名前と性格が与えられ、特に長女であるなつは語り部として重要な役割を担っている。
原作では既に未亡人という設定であったが、ドラマでは清太たちを預かった後に戦死公報が届き、それまでの優しかった態度が急変するきっかけとして描かれている。
原作では下宿人であった同居男性は足の不自由な義理の弟とされ、食糧事情が厳しくなった結果、貯金を取り上げられ最後には家を出ていってしまう。
なお、ドラマ版の製作に当たって野坂昭如は「ドラマは、原作を離れて自由である。ぼくの小説が戦後六十年経った現在、違う形となり、今を生きる人たちに、戦争の惨たらしさを少しでも伝えられれば、原作者として有難いこと」とのメッセージを寄せている。
[編集] キャスト
澤野久子:松嶋菜々子 - 親戚の小母さん
横川清太:石田法嗣
横川節子:佐々木麻緒
澤野源造:伊原剛志 - 久子の夫、大工
澤野なつ:井上真央 - 久子の長女/現代のなつの孫(二役)
澤野善衛:要潤 - 源造の末弟
澤野はな:福田麻由子 - 久子の次女
澤野ゆき:飯原成美 - 久子の三女
澤野貞造:堀江晶太 - 久子の長男
吉岡利之:生瀬勝久 - 町の駐在
大林町会長:織本順吉
米屋の親父:高松英郎
農夫:不破万作
松井栄作:段田安則 - よろず屋の主人
松井素子:岡本麗 - 栄作の妻
横川清:沢村一樹 - 清太・節子の父、海軍大佐
横川京子:夏川結衣 - 清太・節子の母
光村なつ:岸惠子 - 現代のなつ
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